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「平均的」な日本人の資産状況を調べて驚愕した話

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 こんにちは!

カメウサです!

 

新入社員の皆さんも、お給料をもらい始めてからだいぶ時間が経ちましたね。

「順調にお金が貯まっている!」「いやいや、貯まるわけないじゃん!!」

そんな声が聞こえてきそうです。

 

実際、日本人ってどれくらい貯めているのでしょうか?

厚生労働省 統計情報・白書」および「金融広報中央委員会」(暮らしに役立つ身近なお金の知恵・知識情報サイト「知るぽると」)より引用したデータをまとめ直してみました。

ではデータを…という前に「平均」についておさらいしましょう。

 

平均値・中央値・最頻値

「平均」と言った場合、たいていは相加平均(全ての数値を足してから数値の個数で割る)を使うと思います。もちろん間違えではありませんが、「全体の分布」がどうなっているかで相加平均を使うのが適切かどうかは変わります。

 

例えば、とある高校の3年生 360人が国語と数学のテストをした場合に下図のような点数の分布になったとします。

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だいぶ分布が違っていますね。国語では50-70点あたりの人が多く、数学では40-50点に集中しています。パッと見た感じ平均は数学の方が低そうではないですか?

実際にはこのグラフでは国語と数学の平均は同じ60点です。一方で、中央値(この場合360人中で180・181番目の人の平均点数)と、最頻値(最も多くの人が取っている点数)は異なり、まとめると下の表のようになっています。

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 平均値・中央値・最頻値の3つが一致するのは分布が綺麗に左右等しくなる正規分布の時です。通常は今回の数学のテスト結果のように3つは異なります。本来は分布をグラフ化して見る必要があり、そうでないと間違った方向に結論が導かれてしまうかもしれません。

 

日本人の収入・資産状況を簡潔にまとめたよ!

 では、統計の罠に引っかからないように注意しながら各数値を見て行きましょう。

まずは収入についてです。世帯収入なので、子供の有無などは関係ありません。

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 200~300万円の世帯が最頻値となっています。中央値が428万円ですから、実は430万円以上稼いでいる世帯は上位50%となります。一方で、1000万円以上の世帯は11.7%でした。高収入の世帯が大幅に平均を押し上げていますね。

 

全体の所得状況は分かりましたが、資産はどれくらい持っているのでしょうか?

年齢別の数値がありましたのでグラフ化しました。

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 20代は資産保有額の中央値が0円でした。「えっ!」と思った人もいるかもしれませんがこんなところなのでしょう。それにも関わらず、20代の平均保有額は184万円なので、貯めてる人はかなり貯めてるってことですね。

 また、全世帯をみても30%が貯金額0円となっています。何か起こっても、すぐにはどうすることもできない人が国民の3割もいるとみて良いかもしれません。

 

次に資産がある人はどのように分配しているのか見てみましょう。

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どの世代でも預貯金額の割合が最大となっています。どのくらい貯金すれば良いのかに正解はありませんが、もっと運用に回してもいい感じがします。特に運用時間が長くできる20代の有価証券割合が他の世代より低いのは残念な結果と思います。

逆に60代以上の有価証券の割合は高いですが、老後になって急に投資を始めたのでしょうか?失敗した場合に取り返しがつかない高齢者では、あまり攻める姿勢は必要ないかもしれません。変な金融商品に手を出されないことを祈ります。

 

最後に保有金融商品の国際比較です。

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日本では預貯金、アメリカでは有価証券が高い比率となっています。ユーロエリアでは3資産に均等に分配しているようです。(ただユーロエリアの場合、各国ごとの特徴が平均化されているだけかもしれません。)

銀行に預けても資産が増えないならば、有価証券などにもっと振り分けても良いと感じます。多少リスクを取っても、時間をかけることで失敗の取り返しはできます。

預金が良いのはデフレの場合ですが、日本はデフレ脱却を目指しているので、そのメリットもなくなります。やはり、現役世代はさらに投資をしても良いと言えるでしょう。

 

まとめ

あくまで「平均」についてですが、日本人はもっと投資をするべきだと言えます。しかし、そもそも貯金がない人が3割もいるのだから、労働賃金の見直しと浪費をしない(自己投資はする)がさらに重要かと感じます。

精神の安定のためにも、まずは金銭的な安定性を高めたいですね!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それではまた!